ユニークな人財開発プログラム ~新たな気付きの場として

30代が自由に発言できる「サンマル会」 ~新たな気付きの場として

ユニークな人財開発プログラム

営業管掌と業務管掌(私)の2名の常務で、全国の30代社員全員を対象に、1回10名程度ずつ約2時間「サンマル会」というフリーミーティングを実施しています。 私の発案で7、8年前からスタートし、これまで180回実施、延べ2,500人が参加しました。

フリーミーティングでは、普段自分が考えていること、会社に聞きたいこと、自分がこれからやりたいことなどを自由に話してもらいます。
参加者には、事前に自己紹介、会社と自分の将来像、会社に聞きたいことなどのアンケートに答えてもらい、メンバー全員に共有します。

参加者は、営業や経理や物流など様々な職種から参加しているため、普段の自分の業務範囲からは見えてこないものが見え、新たな気付きや意欲につながっています。
例えば、実際、日常の経理業務は照合や計数管理的な仕事が多く、ルーチンワーク化も含めて閉塞感を感じていた社員が、営業職の話や物流部門の話を聞くことによって自分の業務を俯瞰することが出来、相対的に会社の中での自分の立ち位置=役割を理解することで、明日からの業務への意欲と組織の中で価値を生む仕事のあり方を考えるきっかけになったというケースもあります。

ミーティングは議事録をとり、社員から挙げられた「会社に聞きたいこと」に対しては、一つ一つきちんと回答しています。
また、参加者には感想文を提出してもらい、議事録と合せてこれもメンバー全員と経営トップまで共有しています。

ミーティングの後は社外で飲み会

当初、30代の参加者の上司(部長)などは、この試みに少なからず抵抗を示していました。
部下が、直接常務に対して自分の悪口を言う場ではないかと思ったようですね。
勿論「サンマル会」はそのような場ではありませんが、良い意味で彼らの上司達も日常的に部下との関係を意識するようになり、今では管理職の理解を含めて、社内に浸透するまでになりました。
まさに”継続は力なり”です。
スタートから10回くらいまでは、私一人で司会もやり、議事録も書き、会社に聞きたいことの中ですぐに答えられなかったことは後で調べて回答するということを全部やっていました。
社内に浸透した今では、人事総務部が運営をしてくれています。
ミーティングの後は社外で飲み会もあり、これがまた大変盛り上がるんですよ。

海外チャレンジャー制度 ~自ら手を挙げることを評価する

当社は、長く国内のビジネスを中心としてきたため、海外進出に対する実績やノウハウがあまりありませんでした。
そこで、海外に関しては、会社が社員を指名するのではく、経験ややる気のある人財が自ら手を挙げるという「海外チャレンジャー制度」を2007年からスタートさせました。

イントラネットで年に2~3回アナウンスし、公募します。
応募の際は、上司を通す必要はありません。
社内選考で1回につき3~5人程度選抜され、基本的には3ヶ月海外に行ってもらいます。

会社は、渡航費など経費の負担と安全は確保しますが、渡航手続きからプランニング、現地での衣食住や実際の業務まで全部一人でやることになっています。
会社としては、3ヶ月の期間に対し、すぐに成果は求めないと言っています。
また、3ヶ月経って帰国したら元の部署に戻るのですが、その間の抜けた本人の業務は管理職が何とか組織をやり繰りして支障が出ないようにしてくれています。

海外チャレンジャー制度

海外チャレンジャー制度の初回メンバーは、女性2名でした。
アメリカで商品開発をやりたいとのことで、自分達で渡航手続きをし、ワイナリーを回り、先に進出している日系企業なども回ったようです。
そして、わずか3ヶ月のうちに百数十種類の商品を見つけて帰ってきました。
帰国後の社内検討会で数種類に絞られた商品の中から、最終的にブラウニーが商品化として選ばれました。
実は、ブラウニーは売れないだろうとのことで、私も含め社内的には消極的な声もありました。
しかし、彼女達の「どうしてもこのブラウニーを売りたい!」という強い想いを受け、私がその気概に乗って「わかった、業務本部で1コンテナ買うよ」ということにしたのです。

ブラウニー

輸入が決まってから、彼女達は自分で調べて初めての通関手続きをし、商談には営業に同行して自ら商品の説明をし、商品が到着した日には実際に港に行って荷姿の確認までしていました。
3ヶ月の海外経験だけではなく、帰国してからも社内外で揉まれたと言っていいでしょう。
結果的には、このブラウニーはソニープラザ(現プラザスタイル)などで大ヒットしました。

会社としては、最初から成果を期待していない、ましてやブラウニーが本当に売れるとは思っていませんでした。
思い切って1コンテナ分の投資をした訳ですが、売上ではなく、人財やノウハウという会社の財産として、1コンテナ分投資以上の価値があったと思っています。
また、ヒットしたからこそ色々な検証が出来ました。
海外ビジネスに慣れた人財ではなく、素人が短期間で行っているということに本人達の強い責任感があり、一方国分というブランド力がバックボーンとなったのが勝因だと思っています。
また、彼女達には仲間を引き付ける力もありましたね。

韓国にカレーショップ

別案件ですが、2年前には韓国にカレーショップを出店しました。
実際の出店にあたっては、社員1名が2週間、北海道のカレー屋さんで毎日、朝の8時から夜の11時まで出勤し、レシピ、店構え、集客、仕入れ、オペレーション、経理などカレー屋さんに関わるすべての業務を修行してきました。
その執念は、そのお店の店長、店員も舌を巻くほどでした。
その1号店が採算に乗ったので、今年の夏、いよいよ鍾路(チョンノ)に2号店を出店しました。
これもチャレンジャー制度の副産物です。

海外チャレンジャー制度は、スタートからこれまで約50人が海外に行きました。
成功するということは大変ラッキーで、実際は上手くいかないことの方が多いのは事実です。
会社としては、3ヶ月間の成果を求めるのではなく、海外プロジェクトを立ち上げた際に、すぐに参画できる人財を脈々と社内にプールする=下地を作ることが目的です。
また、手を挙げたらチャンスをつかめるということを大事にしたいと思います。
1回で選ばれなくても、気概があれば何度でも手を挙げていいのです。
社内選考基準としても、同程度の企画内容で英語が出来る人財と出来ない人財がいた場合、英語は渡航前までに必死に勉強します!という気概を持った人が選ばれるようになっています。

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