image_print印刷

【人材を育てるための様々な施策】

中長期的な人材育成

私が言うのも身内びいきかもしれませんが、東京ガスは良い人材が多いと思います。人柄が良く誠実で真面目。どこに出しても恥ずかしくない人材が揃っていると自負しています。ただ、チャレンジスピリットを持つ人材が少ないのではないかと感じることがあります。東京ガスが131年間、培ってきた大事な部分を守りながら、チャレンジャー的な人材を育成していくことが今後のテーマのひとつになります。

また、評価については、単年度での評価はもちろん行いますが、中長期的な育成・評価に軸足を置いて行います。

人事制度を考える時に難しいと思うのは、会社の政策の方向性と、社内でこれまで長期に渡って培ってきたいわゆる「暗黙知的な価値観」を上手く調整することだと思います。

しかも、人事は制度より運用面の課題が多く、運用面は価値観で左右されることが多いと感じています。どうすれば政策の方向性と暗黙知的な価値観を融合させることができるのか、いろいろ議論しているところです。

積極的な研修の導入が必要に

研修の様子
研修の様子
人材開発のベースは基本的にはOJTだと思います。が、OJTだけでは限界もあり、OJTをベースとしつつ社内外の研修・講習を積極的に導入していきます。

今後は先に上げました7つの領域を発展させなくてはいけません。そのためには仕事で人を育てるという事を基本ベースにしつつ、外部との交流を育成体系に組み込んでいくことが人材育成に不可欠になります。加えて、幅を広げるという意味で、専門領域にとらわれない積極的な異動も行っていきたいと考えています。

将来を担う人材の登竜門である経営塾

東京ガスでは役員が塾長となり、新任の幹部職を対象に、「経営塾」というものを開きます。私はこれまで3度、塾長を務めました。基本的にはその年に幹部職に上がった人間が参加し、各班4~5名程度、なるべく通常の業務では接する機会の少ない者同士を同じ班にします。

塾ではテーマは自由です。私が塾長の時は最初に講話し、後は塾生同士でテーマを決めさせます。私は、黙って座っていて、時々アドバイスを送るぐらいで、夜になると皆と飲みに行きます。彼らは優秀な人材ですから、もし、途中で困った事が出てきたならば、そのつど塾生同士で話し合えば良いのですから、自主性に任せます。

塾は9月から翌年の1月まで4カ月に渡り行われます。それぞれの塾によって違いますが、多い塾で2週に1回のペースになります。私の場合は1カ月に1回、夕方開催し、昼間の議論だけではなく、お酒を飲みながらさらに議論を深め、相互理解につなげてきました。

また、経営塾の他にも幹部職の社員が塾長となる「幹部塾」があります。
そして、塾の内容については評価することは行いません。経営層にレポートを提出してもらうだけです。とはいえ、それぞれが濃密な時間を過ごし、これまで縦のみだった関係が、横に広がる機会にもなる、なかなか良い制度だと考えています。

image_print印刷
Pocket

Comments are closed