町工場の娘-主婦から社長になった2代目の10年戦争
町工場を営む家の次女として生まれ、32歳の時に突然、主婦から先代の後を継ぐことになった女性経営者の奮闘記。
書籍概要
「情と論理」のバランスの取れた、女性ならではの経営手法
幼少期に亡くなった兄の「生まれ変わり」として育てられた。「ひょっとして私が会社を継ぐのかな…」という“予感”はあったが、大学卒業後は父の会社(ダイヤ精機)の取引先でもあった自動車部品メーカーに就職。その後、父に請われ、ダイヤ精機に入ったが、経営方針の違いから、2度のリストラ宣告を受ける。しかし、32歳の時に父が急逝し、突然社長を継ぐことに。バブル崩壊の余波もあって赤字経営が続く中、再建の舵取りをいきなり任され、以後、様々な壁にぶつかりながら、「町工場の星」と言われるまでに社業を復活させた。生産管理へのIT導入、「交換日記」による若手社員との対話など、「情と論理」のバランスの取れた、女性ならではの経営手法が注目され、ダイヤ精機には今や全国から見学者が訪れる。その2代目社長が初めて筆を取り、父や兄への思いを綴りながら、社長になってから10年の軌跡を克明に振り返る。
目次
- 第1章 突然、渡されたバトン
「余命4日」の衝撃/暗証番号が「最期の言葉」/男の子として生きる/ - 第2章 手探りの会社再生
生き残りのための「3年の改革」/体当たりの「人材育成」/
明日のための「フロンティア開拓」 - 第3章 私の仕事論
著者: 諏訪貴子氏
1971年東京都大田区生まれ。95年成蹊大学工学部卒業後、自動車部品メーカーのユニシアジェックス(現・日立オートモーティブシステムズ)入社。98年父に請われ、ダイヤ精機に入社するが、半年後にリストラに遭う。2000年再び父の会社に入社するが、経営方針を巡って対立し、退社。04年父の急逝に伴い、ダイヤ精機社長に就任、経営再建に着手。経産省・産業構造審議会委員。2013ウーマン・オブ・ザ・イヤー受賞。
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