株式会社サンリオ 常務取締役 鳩山玲人氏

著者インタビュー
世界の壁は高くない
海外で成功するための教科書
株式会社サンリオ 常務取締役(インタビュー当時)
鳩山 玲人氏(はとやま れひと)

執筆の動機

「本」は時空を超えた贈り物

今回で2冊目の出版になります。ですが、実はもともと執筆や出版に興味があった訳ではないのです。今回の出版には、時間をさかのぼって2つの理由があります。

「自信と誇りを持って、日本人として恐れることなく海外にチャレンジして欲しいですね」
「自信と誇りを持って、日本人として恐れる
ことなく海外にチャレンジして欲しいですね」

まず、2013年に最初の本(「桁外れの結果を出す人は、人が見ていないところで何をしているのか 」)を出すきっかけになったのは、父です。と言っても、父は私が高校1年生の時に40歳という若さで急逝しました。
その25年前に亡くなった父が生前に書いた本の印税が、ちょうど2013年の年始に出版社から振り込まれてきたのです。本というものは本人がこの世からいなくなっても、これほど長い間、本人からのメッセージとして読み継がれ、同時に印税(といっても数百円でした)という贈り物を次の世代にまで残してくれることに驚きました。
自分の子供たちに何か残してあげたいという気持ちが高くなったのと、ちょうどその頃、親しくしていただいていた方が亡くなりました。残されたお子さんたちはまだ高校生と中学生で、父を亡くした時に私も高校生で弟が中学生だった自分の境遇に重なり合い、何か彼らの役に立てることはないだろうかと考えたのです。その時に父からの贈り物である印税のことを思い出し、私の本の印税を彼らの学費に使っていただきたいと考えました。
そして2年前に1冊目の本を出版することになり、そうしたことを継続していきたいと思いから、本を継続して書こうと思っていました。
本は、時間と空間を越えてそこに書かれたメッセージ以上のものを残してくれます。本当はこんなお話はしないことが美徳だと思いますが、本が持つ力の素晴らしさの一端をお伝えできればと思います。 これとはまったく別にもう一つの理由があります。先ほどのお話が出版の「きっかけ」だとすれば、これが今回の「動機」です。今日のこの取材にも同席してもらった江波戸裕子さんには、今回編集者として大変お世話になりました。江波戸さんは、青山学院大学の同窓(同期)からのお付き合いです。彼女とは今から3年前、最初の本より先に、私の経験をもとに海外に関する本を出そうと約束していました。先の本は、自分のこれまでのビジネススタイルについてまとめた内容でしたので、2冊目は私の海外に対する思いや、自分自身が苦労したこと乗り越えてきたことを、これから世界に出ていく人の背中を押せるような内容で書いてみたいと思いました。ところが意外と腰の重い私のせいで、約束からだいぶ時間が経ってしまいました。しかし「約束を守る」というのは、私の信念でもあります。時間がかかりましたが、企画を温めていたお蔭で、当初の企画より深みの出た内容になったと思います。
海外では、最初から優秀なメンバーでチームを作ってプロジェクトなどをスタートすることがほとんどです。中途採用なども同じ考えですね。良い仕事や待遇が欲しいのなら、「自分自身で上まで登って来い」というスタンスです。教育とか育成についてはあまり重要視されていない傾向があるかもしれません。私自身もこの本を企画した3年前は、どちらかと言えばそういう考え方をしていました。
しかし、実際に海外事業に携わる中で様々な状況や人材の課題に直面する経験を重ねるにつけ、事業をスムーズに進めるためには、周囲のメンバーをもっとグローバル化する教育も必要であるという考えに変わってきました。
その意味で、今回の企画から3年間を経て出版に至ったことは意味のあることだったと思います。
この本が、「海外でビジネスをしたい」「留学したい」と目標を持っている人や漠然とでもグローバルを意識している人、そしてこれから人生の違うステージに進みたいと考えている人も勇気づけることが出来たら、これほど嬉しいことはありません。

世界の壁は高くない サンリオ常務取締役の著者の新刊。ハローキティをどのように世界展開したかなどの体験談を織り交ぜながら、ビジネスパーソンが世界で戦うための極意を語る。

Pocket

Comments are closed