姿勢の達人Lesson2
集中力が驚くほど継続する!
腰痛知らずの正しい座り方

姿勢の達人Lesson2
集中力が驚くほど継続する!
腰痛知らずの正しい座り方

前回は、姿勢の基本、正しく美しい立ち姿が身につく、エクササイズをご紹介しました。
立つことと同時に、オンタイムはデスクワークがほとんどだという方も多いと思います。
デスクワークをしているときは、企画を考えたり、資料を作成したりと、集中したいことが多いはずです。
でも、なかなか続かないのが集中力です。また、最近は、若い人でもいつも背中や腰が痛いとおっしゃる方もいます。
快適な座り方が身につけば、腰痛知らずで集中力が継続し、生産性が上がると同時に、思いもよらなかった素晴らしいアイディアも生まれるかもしれません。

腰痛知らずの正しい座り方

Step1:現状を知る

立ち姿のレッスンのときと同様、正しい座り方を学ぶために、まずは現状を知ることからはじめます。
いつもの自分の座り方をチェックしてみましょう。
あなたは、こんな座り方をしていませんか?

①背中が丸い
パソコン画面や資料に集中するあまり、ついつい前のめりになって背中が丸まっていませんか?

②片ひじをつく
考え事で頭が重くなっているわけではないと思いますが、あごを乗せたりして、体をささえるために片ひじをついたりしていませんか?

③骨盤を倒す
楽な姿勢だと思って、背もたれにべったり寄りかかった上に、お尻が椅子の前の方にいっていませんか?

④机と体が平行でない
片ひじをつく人にも多いケースで、机に対して斜めに座っていませんか?

⑤つい脚を組んでしまう
特に、自分の机に座っている時や社内の会議でやってしまう人が多いはず。あなたはどうですか?

集中力が驚くほど継続する!腰痛しらずの正しい座り方
集中力が驚くほど継続する!腰痛しらずの正しい座り方

もしかしたら、①~⑤まで、全部当てはまる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
骨盤を倒したり脚を組んだり、その時は「楽だな」と感じる姿勢は、たいてい長い目では体に負担がかかっている場合が多いのです。

股関節への負担は、椅子から立ち上がるときは、体重の6~7倍、床や低い位置からの立ち上がりでは、10倍の力がかかっています。
座っている時の方が、骨盤周りに負担がかかりやすいので、なるべくまっすぐ座る習慣をつけることが大事です。

Step2:正しい座り方を実践する

それでは、正しい座り方を次のステップにしたがって、実践してみましょう。

①ひざをつける
太ももをそろえてひざをつけます。

②ひざの角度は90度にします
ひざから下を自分の方にひくようにして、ひざ下を真っ直にします。

③お尻と腰も90度にします
お尻を後ろに引いて、背中を立ててここも直角にします。

④おなか真っ直ぐ伸ばします
おなかに線が入らない(段腹にならない)ように、背中とおなかをくっつけるようなイメージで。

⑤頭はまっすぐにする
頭は前に出すぎず、あごを引いて首の上にしっかり載るようにします。

集中力が驚くほど継続する!腰痛しらずの正しい座り方
集中力が驚くほど継続する!腰痛しらずの正しい座り方

⑤上記の①~⑤までのステップを、そのつど思い出すのは面倒くさいかもしれません。
そういう方に、正しい座り方のポイントレッスンです。

■ 椅子に深く座る
■ 机と椅子の間を開けすぎない

これだけだけでも意識すれば、ひざと腰の角度が90度になって、背筋が伸びてくるはずです。

集中力が驚くほど継続する!腰痛しらずの正しい座り方

それでも、気がつくと、長年の癖でついつい脚を組んでしまっていたり、お尻が椅子の前の方にずり出してしまっていたりすることも多いでしょう。
1日10回は、「正しい座り方」を思い出して、姿勢を正してみるという習慣をつけてみてください。

正しい姿勢は、一見疲れそうで、実はもっとも合理的に、全身の骨と筋肉に力が分散されているのです。
その分、頭に酸素が回って意識がクリアになり、集中力が持続するのです。
これから、大事な提案書や企画書を作成したり、会議のときには、是非実践してみてください。

また、休憩するときも、一瞬「楽だな」と思えて、実は体に負担のかかる姿勢で休むのではなく、ゆがまない姿勢で上手にリラックスしましょう。


アキポリ編集部より

ビジネスパーソンが、パフォーマンスを継続して発揮するためには、「心(気力)」×「頭(知力)」×「体(魅力)」のバランスが大切です。 健全な身体(体)に、健全な精神(心)が宿り、そこではじめて素晴らしい知恵(頭)が出てくるという考え方です。 つまり、健全な身体(身体)=「健康」は、ビジネスパフォーマンスを継続して出すための基本中の基本だということです。 よく“身体が資本”“失ってはじめて気がつく健康の大切さ”と言われていますが、多くのビジネスパーソンは、健康の大事さを頭ではわかっていても、健康なときほどあまり意識していないのも事実です。 実際に、病気や怪我になってから、薬を飲んだり、病院にかかったりと、あわてて対処する方が多いのではないでしょうか。 デキるビジネスパーソンを目指すなら、自分の身体の健康に関するセルフマネジメントもしっかりケアしておきたいものです。 人生もビジネスも長丁場。何もしないで体調を崩したり、病気になったりする確率を上げるより、未然に手を打ちリスク回避しておく方が賢いといえるのです。 アキポリ編集部では、この「未然予防」が最も重要だと考えています。 そこで、今回は、健康維持の基本となる「正しく美しい姿勢」について取り上げることにしました。 姿勢は、常にお客様や他の人から見られている/評価されていることから、美しくなければならないという面と、正しい姿勢が維持できれば、自分自身のビジネスパフォーマンスがアップするという面の大きな2つのメリットがあります。

この分野では日本で唯一の“姿勢コンサルタント”である武田まり子先生にご登場いただき、様々なビジネスシーンに合わせた正しい姿勢やエクササイズをご紹介していただきます。

アキポリ推薦 姿勢の達人 武田まり子氏

武田まり子氏
武田まり子氏

幼少の頃よりクラシックバレエをはじめ、OSK日本歌劇団で舞台女優として活躍。通勤、職場でできる骨格矯正プログラムをオリジナル開発。ヒールでできる骨格矯正ウォーキングの第一人者として話題となり、「anan」「VOGUE」など雑誌や「めざましテレビ」や「とくダネ!」などのTV番組で特集される。05年、子供のための情操教育バレエとダンスが一緒に習えるお教室「エトワールダンススクール」、06年、短期間で結果を出すための姿勢美人養成スクールを開設。必ず結果を出すメソッドが話題を呼び、都会で働く女性を中心に高い人気を誇る。

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