株式会社スマートライフ 代表取締役
大地 則幸(おおち のりゆき)氏
著者プロフィール
株式会社スマートライフ 代表取締役
1983(昭和58年)生まれ千葉県出身
国際理工専門学校建築設計課を卒業後、清水建設株式会社に入社
株式会社レオパレス21入社
株式会社MDI入社
2015年4月株式会社スマートライフ代表取締役就任
執筆の動機
新しい形の不動産投資を発信していきたい
そして、スマートライフには「家賃0円の不動産投資」という、まったく新しい不動産投資がありますと、この本を通して伝えたかったのです。
今、不動産投資自体は過熱していますが、家賃収入に対する信用は投資家から少しずつ離れています。そこで改めて「家賃に頼る不動産投資は古くなってきていますよ」と投資家に向けて発信していきたかったのです。
スマートライフ社による東京23区内に展開する女性専用シェアハウス「かぼちゃの馬車」が不動産投資家の間でにわかに注目を集めている。事業開始2年で建設した500棟がすでに420人の投資家に購入され、さらに現在も急ピッチでその数を伸ばしている。その理由は何か? それは「家賃0円でも儲かる」という従来の不動産投資とは一線を画すまったく新しいビジネスモデルにある。
生い立ち
幼少期~中学生 小学生時代から将来の夢は社長だった
父親が建築会社の社長ということもあり、小さい頃から現場に遊びに行ったりしていました。この経験が後に建築業界へ進む下地となっていたのかもしれません。
スポーツは小学生から高校生まで野球一筋で、特に足は速かったです。中学生時代には陸上競技の千葉県大会にも出場したことがあります。そして、小学生時代の夢は社長になることでした。当時から自分でお金を稼ぐことが好きな子供で、家族には内緒で捨ててある空き缶や空き瓶を集めて換金するなど、お小遣い以外の収入を自分で作っていました。
中学生時代は硬式野球をやっていましたので、生活のメインは野球になりました。とはいえ、自分で稼ぐことも引き続き行なっており、この時は1個何円といった内職を家でやっていました。当時はオリックスのイチロー選手が活躍しており、同じスパイクが欲しかったのです。イチロー選手のスパイクを買うためには、何個の内職をすればいいのかと計算していました。負けず嫌いな性格で誰よりも良い道具で野球をし、より良い高校で甲子園に行くことが大きな目標でもありました。
高校生時代 ~最後の大会、引退後にアルバイトに没頭
高校時代は3年生の夏まではアルバイトもせず野球に没頭していました。また、3年生の時には副キャプテンに就任しました。そして、夏の県予選。結果、敗退してしまいましたが、部活の引退後はアルバイトに没頭しました。
なぜ、そんなにもアルバイトがしたかったのか。私には将来に対する明確なビジョンがあったからです。当時は自分で起業するのか、実家の建設会社を継ぐのかは分かりませんでしたが、あくまでも目標は社長になることでありました。高校卒業後は建築のことを幅広く学べる国際理工専門学校へ進み、卒業後は大手ゼネコンの清水建設株式会社へ入社。そこで大手の経営を見た後は中小企業へ転職し、その企業が大手へと成長する過程を経験したかったのです。
また、就職するまでに出来るだけ多くの業種でアルバイト経験をするという目標もありました。それは、社会人になってから職を変えるということは、簡単に出来ないからです。 様々なアルバイト経験し、そこから学んだことが社長になった時に生かせるのではないか。この考えから、高校から専門学校時代の期間に、教材販売、カラオケ屋、ゲームセンター、本屋、ビールの売り子、コンビニエンスストアの店員といったアルバイトに励みました
専門学校 ~月に100万円を稼ぐ学生アルバイター
専門学校では設計と現場監督の資格を取るなど勉強はもちろん、それ以上にアルバイトにも精を出しました。高校を卒業したての18、19歳といった年齢の時は、多くの若者と同様に車やファッションに興味があり、また、当時の携帯電話料金は今より月額の利用料金も高く、これは普通のアルバイトでは到底、間に合わないと考えました。そこで、歩合制で家庭教師の教材を売るアルバイトを始めました。このアルバイトでは月に100万円は稼いでいました。売り方としては、馬鹿正直に教材を売るのではなく「家庭教師をやりませんか」と、本当に売りたいものは表には出さず、あくまでも家庭教師をすすめる形から始めます。一つクッションをはさむこの手法は他の業種でも使えますし、多くの営業の方が実際に使っていると思います。当時は受験ブームということもあり、おかげさまでアルバイトでは全国1位にもなりました。
ただ、このアルバイトは一つ問題がありました。学生の身分で月に100万円を稼いでいたので、いざ就職して月給をいただいても数十万円にしかなりません。そのためモチベーションを保つのに苦労しました。
就職・新人時代 目標である清水建設への入社
就職活動では、目標である清水建設株式会社1本に絞り、他の会社への就職活動は行いませんでいた。
気合を入れての就職活動になるはずでしたが、学校側の推薦もありましたのですんなりと内定をいただきました。ただ、面接の際に人事の方へ「清水建設には長くいるつもりはない」と正直に言ってしまいました。このような生意気な発言をしても内定を取ることが出来たのは、清水建設株式会社の懐の深さもあったのかもしれません。
念願の清水建設株式会社に入ったからには、オフィスビルの建設といった大きな仕事に携わりたいと思っていました。自分が携わったなかで一番大きい案件は老人ホーム施設の受注です。金額にすると約80億円になります。学校を出たての若者が扱う案件としては大きいと思いますが、皮肉なことに、この施設を作る際、中学時代に野球で使用したグラウンドを潰さなくてはならなかったことが印象に残っています。自分がプレーしたグランドを潰すのは仕事とはいえ切なさを感じました。
結局、清水建設株式会社は1年半で退職いたしました。僅かな期間でしたが学ぶものも多くまだ覚えなければならないこともありましたが、大手であるがゆえに、本当にやりたいことができないジレンマを感じたからです。
清水建設株式会社を退職し、次に選んだのが株式会社レオパレス21です。ここでは「30年家賃を保証します」といったトークで投資家向けの営業活動をしていました。不動産投資に関わったのはこの時からになります。東日本1位(全国6位)の営業成績を収めることが出来ました。
株式会社レオパレス21時代にはリーマンショックを経験しました。リーマンショックの影響は不動産業界にも波及し、会社も含め投資家も大打撃を受けました。
その後、創業間もないMDIに転職し、営業活動をしているなかで同じ銀座にあるスマートライフ社と顔見知りになりました。徐々にアドバイスを送るような間柄になったある時、スマートライフ社の先代社長からある相談を受けました。年数が経った建物は当然ながら価値が下がります。それに伴い家賃も下げざるをえなくなります。これは地主や投資家にとっては頭の痛い問題であり、なんとかならないかと。以前からこの問題について考えていた私はシェアハウスという形態でこの問題を解決しました。私のアドバイスのおかげで、スマートライフ社の売上も右肩上がりになり、先代の社長から引き継ぐ形でスマートライフの二代目社長に就任いたしました。
ビジネス美学
家賃0円のヒントは無料アプリから
今年の6月から始まりました家賃0円のシェアハウス。このビジネスモデルはある業界からヒントを得ました。携帯アプリの無料ゲームやLINE、Face bookといったSNSからです。
小学生時代に並んで買っていたゲームが、アプリでは無料から何百円といったお手ごろな価格で遊べ、SNSでは無料でユーザー同士がコミュニケーションを取ることができます。これは凄い時代になったと思う一方で、アプリが無料ならどこで収益を上げるのかと考えました。色々と調べてみますと、アイテム課金や広告で収益をあげていることが分かりました。これは上手く考えたなと思いつつ、新しい不動産投資法へのヒントにもなりました。入居者が部屋を選ぶポイントは家賃が大きな目安になります。それならば、家賃を0円にしても収益を生み出すビジネスモデルを作ればよいのではないのか。このビジネスモデルを完成させ多くの投資家の支持を得ることが出来れば、今までの不動産投資と差を付けることが出来ると確信しました。
バッチを送ることで一目で評価が分かる評価システム
スマートライフ社の社長に就任してからは、新しい評価制度のシステムも導入してまいりました。これは、常に誰がどのような業務をしているのか、誰から評価されているのかを、社員同がデジタル上のバッチを贈りあうことで、ビジュアル的に表現したシステムになります。バッチの数を見ることで、どの業務に対して評価されているのかを図る目安になります。また、バッチにはコメントを付けることが出来ます。社員数が増えてもバッチの数を見ることで、評価が分かりやすく、社員の励みにもなっています。
ビジネス哲学
日本で一番感謝される企業を目指す
携わった全ての方から感謝をされる企業を目指しています。
1ヶ月の家賃を0円にすることで入居者からは感謝されます。ただ、家賃を0円にしたからには企業からお金を貰わなくてはなりません。企業側からすればお金を支払うといことは、それなりの対価が必要になります。企業側へは人材(入居者)を紹介するということで対価を支払う変わりとなり、このシステムはスマートライフ社にとって大きな柱でもあります。ワタミ様を例に挙げるなら、お店に来店していただく送客プランを入居者に考えていただくことや、女性ならではの視点で宅食のメニューを評価してもらう。これらが企業貢献となり、感謝される一因になります。
現在、入居者は約3,000名います。この人達には長く住んでもらおうとは考えていません。いち早く卒業(退居)してもらいたいのです。早く一人前になってもらい、もっと良い部屋に住んで欲しいと常々と思っています。この卒業生の数をなるべく早い段階で1万人にしたいと頑張っています。なぜなら、今、家賃0円で入居している方々は、世に出ている多くの情報からこのシステムを探し当てた優秀な人材だと思っているからです。そして、この卒業生達の感謝がいつの日かスマートライフの力になってくれる日がくると思うと楽しみで仕方ないです。
夢について
家賃0円の世界を作りたい
究極の夢になりますが、日本から家賃が無くなればいいと思っています。正直、全ての家賃0円は難しいかもしれませんが、せめて20代の人は家賃0円にしたいです。
都内に住むとなると給与の半分近くが家賃に取られているといったこともあります。8万円の家賃に住んでいる人の家賃が0円になると、今まで払っていた8万円を別のことに使ってくれるはずです。20代の多くの人が家賃で浮いたお金を使ってくれれば、日本の経済はもっと発展していくのではないかと考えているからです
■取材チームからの一言
不動産業界の社長といえば、海千山千の強者というイメージがありますが、インタビューの部屋に入ってきた瞬間に、そのイメージは覆されました。
終始笑みを絶やさず、ご自身のエピソードには笑いも付け加えて話していただく大地社長さまからは、人を笑顔にする力があると感じました。
スマートライフ社のサービスでは、東京に出てきたばかりの若い女性向けのシェアハウス「かぼちゃの馬車」が有名ですが、今年の8月には男性向けのシェアハウス「STEP CLOUD」も入居者の募集を開始しており、今後はシングルマザーのみが入居できるシェアハウスも予定しています。これらは、不動産投資としてのビジネスでありますが、単なる投資だけでは終わりません。女性の社会進出への足がかりとなり、社会的弱者の味方でもあります。
今までに類を見ない形の「投資+社会貢献」というビジネスプランは、多くの投資家達から受け入れられることになるはずです。
プロフィール詳細
プロフィール | 生年月日 | 1983.4.23 |
---|---|---|
出身地 | 千葉県 | |
血液型 | A型 | |
生活リズム | 平均起床時刻 | AM5:00 |
平均就寝時刻 | AM1:00 | |
平均睡眠時間 | 4時間 | |
平均出社時刻 | AM6:30 | |
平均退社時間 | 会食時:PM22:00~PM23:00 なるべく18時には業務を終えるようにしています。 |
|
自己流 | ゲン担ぎ | 全てを清潔に保つ。 |
集中法 | 僕の会議部屋はルノアールです。 | |
リラックス法 | 環境を変える。 | 休日の過ごし方 | 土日はセミナーもあり休めるときに休む。 |
好み | 趣味 | 仕事です。 |
好きなブランド | シンプルなブランド。 | |
好きな食べ物 | 玉ねぎ | |
好きなお酒 | ハイボール | |
好きなエリア | 横浜 | |
好きな色 | 青 | お勧め | 愛読書 | ディズニー作品などを分析した書籍 |
ビジネスにお勧めのお店 | Casita カシータ(表参道) | |
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