サントリー食品インターナショナル株式会社執行役員 管理本部副本部長 人事部長 澄川潤一氏

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サントリー食品インターナショナル株式会社
執行役員 管理本部副本部長 人事部長
澄川潤一氏(すみかわ じゅんいち)

サントリーグループは赤玉ポートワイン(現:赤玉スイートワイン)に始まり、日本に洋酒の文化を創ってきました。上質でありながらユニークなサントリーの商品は、国内にとどまらず、今では海外でも高い評価を受けています。
常に時代の変化を先取りし、消費者のニーズに応え、ユニークな商品を提案し続けるという姿勢は、サントリーのDNAとも言える「やってみなはれ」の精神が社員ひとりひとりに浸透しているからではないでしょうか。
サントリー食品インターナショナル人事トップの澄川執行役員に、グローバル・リーディングカンパニーならではの強い信念・高い志を語っていただきました。

ビジネスポリシー ~企業として大事にしていること

「やってみなはれ」 ~新しい価値創造に向かう信念と覚悟を後押しする

サントリーの商品
サントリーの商品

創業者である鳥井信治郎の口癖、「やってみなはれ」が弊社の精神を最も端的に表しています。
サントリーグループは赤玉ポートワイン(現:赤玉スイートワイン)に始まり、日本に洋酒の文化を創ってきました。「やってみなはれ」はこのフロンティアスピリットを示したものです。
グループの中でも、弊社(サントリー食品インターナショナル)のグローバル化がもっとも進んでいるといえます。今回、サントリーホールディングスによるアメリカのビーム社の買収によって、酒類事業のグローバル化も急速に進み、グループ全体として、これからますます真のグローバル企業を目指していくことになるでしょう。
グローバルになるということは、国籍も価値観も異なる、多様な人財がより多く集まるということです。それゆえに、「やってみなはれ」は、グループ全体に通底する創業の精神として、グループ全体への浸透が図られています。
弊社もグループの一員として、この「やってみなはれ」をビジネスにおける共通の軸として掲げています。
実際に「やってみなはれ」は、社内の日常的な会話の中でも使われています。トップダウンのお題目ではなく、このように現場レベルで実働・実践されているということは大変良いことだと思っています。
「やってみなはれ」は、関西弁の軽妙な響きとも相まって、口にしやすい言葉であるのかもしれません。
ところが、この言葉の本当の意味は深いのです。軽く「やってみなはれ」というと、思いついたことはあまり深く考えず、自由にやってみたら・・・ぐらいの意味で理解されているかもしれません。
しかし、日本では根付かないと反対され、しかも商品として出荷できるまでに長い年月がかかるウイスキー事業に取り組んだ鳥井信治郎の言葉であることを考えると、自身が命をかけてやってみたいと思ったことは、綿密な計画を立て、どのような苦境においても諦めずにやり抜きなさいという意味なのです。
「やってみなはれ」は、新しい価値を生み出そうとする高い志を称えつつ、困難に立ち向かいゴールを目指して歩き出すその背中を強く押す言葉です。

人気のプレミアムモルツ
人気のプレミアムモルツ

ウイスキーではトップブランドのサントリーですが、1963年に二代目の佐治敬三がスタートしたビール事業では、赤字続きで長年苦戦を強いられていました。以降、なんと言われようと諦めずに挑戦し続け、ようやく2008年に45年間ずっと赤字だったビール事業は初めて黒字になりました。
これが本当の「やってみなはれ」なので

利益三分主義 ~「陰徳」の時代から続く社会への貢献

世界の一流演奏家が集うサントリーホール
世界の一流演奏家が集うサントリーホール

私たちはビジネスをしていますので、お客様と弊社で利益を分け合うのは当然です。
これに加えて、もうひとつ、「社会」にも利益を還元しようというのがサントリーグループが掲げる「利益三分主義」です。「利他の心」とも表現しています。
弊社グループトップはオーナー企業であるがゆえに、ステークホルダーからの意向に必要以上に振り回されることなく、より良い社会に向けた積極的な活動を創業当時から行ってきました。
このような活動は、最近ではCSRとして対外的にピーアールされることが多くなってきましたが、かつては「陰徳」と呼ばれ、表に出さないことが美徳とされていた時代もあります。弊社グループではそのような時期から、地道にかつ継続的に社会との共生を目指してきました。
サントリーホール、サントリー美術館は有名ですが、そのほかにも社会福祉活動、東日本大震災の復興支援、スポーツ・文化活動支援等を数多く行っています。

自然との共生 ~商品への感謝と将来の財産を育み、守る

森や水の研究
森や水の研究

社会との共生と同時に、「人と自然と響き合う」という弊社の理念にもあるように、自然との共生も大事なビジネスポリシーです。
弊社の商品は、すべて自然の恵みから出来ています。この自然に対する感謝の気持ちと、将来の環境に対する貢献活動にも、積極的に取り組んでいます。

社是 ~私の好きな言葉

「やってみなはれ」のように広く認知はされていませんが、1973年に制定された社是があります。
当時、多くの社員にアイディアを募って作成したものです。
この社是が大変良い言葉で私は大好きです。

人間の生命の輝きをめざし
若者の勇気に満ちて
価値のフロンティアに挑戦しよう
日日あらたな心
グローバルな探索
積極果敢な行動

前半三行が、弊社グループの存在価値を、後半三行が社員としての行動規範を示したものです。
瑞々しい感性があふれる、明るく前向きな表現が気に入っています。また、40年以上も前からすでに「グローバル」を標榜していたことには驚かされますね。

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