株式会社ハイパー
代表取締役社長
玉田 宏一 氏

ユーザーニーズ。実現企業を目指す!

株式会社ハイパー
代表取締役社長
玉田 宏一 氏

株式会社ハイパー 代表取締役社長 玉田 宏一氏
株式会社ハイパー 代表取締役社長 玉田 宏一氏

玉田 宏一(たまだ ひろかず)

1964年2月26日生
1986年 新日本工販株式会社(現株式会社フォーバル)入社
1992年 ハイパー株式会社 入社
2009年 代表取締役社長 就任

株式会社ハイパーの名刺は、左上に3つのキューブをハートが結んでいるロゴマークがあります。

3つのキューブはお客様とお取引先様、そして、ハイパー社を表しています。

お客様は元より、ステークホルダーの皆様から愛される企業を目指していることをこのロゴマークで表現しているそうです。

今回は、皆様から愛される企業を目指す株式会社ハイパー代表取締役社長 玉田様に経営理念と人材育成についてお聞きしました。

ビジネスポリシー ~企業として大事にしていること

「ユーザーニーズ実現企業」として

上場時の様子
上場時の様子

弊社の経営理念にある「ユーザー」という言葉には、お客様は元より商品をご提供いただくメーカーさんなど含めた弊社とご縁のある全ての方が含まれています。

その理由は、ステークホルダー皆様のニーズに応える為に存在する企業でありたいという思いからきています。これは、私だけの思いではなく、全社員がその理念に基づいて行動しています。

例えば、月末に売上が足りない場合があります。勿論、予算達成は重要な管理目標ですので、現場においてお客様に無理なお願いをしたくなるかもしれません。

しかし、そのお願いは、弊社の勝手なニーズであって、お客様のニーズではありません。弊社では「ユーザーニーズ実現企業」としてユーザーニーズでない行動はしないと全社員の共通認識となっております。その一方でお客様からのご要望があれば、その実現の為に我々は最大限の努力を惜しみません。

全社員の理念理解により、お客様のクレームが大変少ない企業として存続でき、その結果として社員にストレスのかからない職場環境にもなっているのではと感じています。

全社員が「ユーザーニーズ実現企業」という経営理念を理解・認識し、それぞれの意思決定や行動の基準として働いていることを私自身大変誇りに思っています。

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求める人財像

求める人財像

入社後に努力を惜しまない人

風通しの良い社内は笑顔が溢れている
風通しの良い社内は笑顔が溢れている

明るく素直な人で、努力をできる方を求めています。語弊があるかもしれませんが、社員として迎える方には、最初から優秀な人を求めていません。

入社後に努力を惜しまない人、また、その様な資質を持っている方を採用しようと考えています。

離職率が低い理由

以前、弊社の離職率は約10%ありましたが、近年は5%以内に収まっています。

過去の10%という数字も営業会社としては十分合格点を与えることができる数値だと思いますが、年々離職率は低下しています。

理由は色々考えられますが、シンプルに言えば居心地の良い会社になったからかもしれません。当然、仕事上でのストレスはあるかもしれませんが、会社が目指す方向性への共感と誰かの役に立っているというやりがいが居心地の良い原因なのではと考えています。

さて、もう一つ、弊社独自の施策があります。それは、5年前から行っている“全社員面談”です。これは、内部監査室長と全社員との一対一面談になります。

本来は、社長である私が全社員と面談したいところですが、さすがに時間がありません。そのため、私の代わりとして内部監査室長に委任しています。

面談内容は、内部監査室長と社長の私しか知ることはできません。二人以外には絶対に漏洩しないという約束をしておりますので、面接時には色々な話が聞けています。社員各自の考えや想いを確認する良い機会となり、組織上のモラハラ・パワハラ・セクハラといった問題さえも把握することが可能となります。経営として直ぐに改善すべきことは即対応できますし、対応に時間をかけた方が良いと判断した場合は、だれが提起した内容なのか判らないよう、全社員に向けた経営からのメッセージとして発信しています。

この全社員面談は1年かけて取り組みます。1年前の面談内容もフィードバックしながら、面談することで更なる気づきも生まれてきます。“全社員面談”は、会社全体に大変良い影響をもたらしていると感じていますので今後も時間を掛けて継続していきます。

組織の垣根を超えた人間関係

スポーツを通じて新しい関係を築く
スポーツを通じて新しい関係を築く

弊社の社員同士は大変強い絆があると感じています。

リクリエーションとして、野球・サッカー・バスケットボール・フットサルといった種目で各種大会に参加していますが、弊社は参加企業の中では規模の小さい方だと思います。

ただし、規模は小さくとも、応援参加人数は他社と比較して一番多いのが自慢です。スポーツを通じた新しいコミュニケーションは、仕事以外での良い人間関係が生まれ、組織の垣根も無くなります。私自身も積極的に参加しておりますし、このようなイベントを通じて社員が働きやすい職場環境を作っていきたいと考えています。

人材を育てるための開発プログラム

「人材育成はローテーションである」

社内研修風景
社内研修風景

この言葉は、エプソン販売株式会社の社長だった方に教えていただいた言葉で、経営者として人材育成時に常に意識しています。

一般的に、営業部門で優秀な社員は、そのまま営業部門で昇進していきます。しかし、本人は営業しか分からず、管理業務の理解やそこに携わる社員の考えを理解しないまま、部分最適思考な人材となる可能性があります。そのため、弊社では会社の中核を担う人財と判断した場合、二年ほどコーポレート部門に異動させます。

このようなローテーション制度により、経験のない業務への理解や接点が無かった社員同士に交流が生まれ、営業に戻ってくる時には全体最適でビジネスを思考し、判断できる人財に生まれ変わっています。

ただし、総務や経理といった専門性の高い部署は、スペシャリストの領域として考えています。また、異動は社員の資質を見極めたうえで行い、振るいにかけるのではなくその社員の資質を伸ばせる部署への異動を心掛けています。

今後の課題

弊社では社内勉強会を数多く開催したり、ITパスポートや情報セキュリティマネジメントといった資格取得を目指す社員を積極的にサポートしています。

現在、資格取得者には一時金を提供しておりますが、まだまだ足りないと感じています。今後も意欲のある社員に対し、積極的なサポートができる仕組みを構築していくつもりです。

また、組織が安定期に入り、若手のポストが今後足りなくなるかもしれません。グループ全体を更に成長させることで新たなポストをつくり、組織を活性化しなければと考えています。

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ビジネスパーソンに一言

ビジネスパーソンに一言

仕事もプライベートも誠実に

私がアドバイスするのであれば、次の言葉を贈りたいと思います。

「誠実に生きる。」

仕事もプライベートもそういう考えがとても大切だと思います。

経営者として若手社員から出てきたアイデアは出来るだけ事業化できるように後押ししています。経営側が後押しする意思を示さないと積極的な良いアイデアは出てきませんから、その環境は提供してあげたいと思います。その前提で若い方に色々なチャレンジをしてもらいたいと思います。

■取材チームからの一言

今やビジネスの多くの部分はデジタル環境で行う時代です。ハイパー社は、デジタル環境下でのITサービスを中核事業としています。

玉田社長は、インタビューの冒頭で自社を「ユーザーニーズ実現企業」として存在すると仰っていました。場所と時間を超越するデジタル環境下では、ユーザーニーズは多岐に渡り、どこに相談すればよいか判らないことも多くあることでしょう。

玉田社長のインタビューをお読みいただければ、デジタル時代の頼れる1社としてハイパー社が存在していることを知って頂けたのではと思います。

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